コラム
心を動かす「企画プレゼンテーション」① エトス
心を動かす「企画プレゼンテーション」では、プレゼンテーションの場で共感を得て、聴き手の心を動かすノウハウについてお話していきます。
プレゼンテーションだけでなく、日常のコミュニケーションにも幅広く活用できますので、ぜひお役立てください。
古代ギリシャの哲学者でアレキサンダー大王の家庭教師でもあった「アリストテレス」は、人を動かす3要素として、
「エトス(信頼感)」、「パトス(情熱)」、「ロゴス(論理性)」
の3つをあげています。
プレゼンテーションで心を動かすコツも、まさにこのエトス・パトス・ロゴスを活用することです。
今回のテーマは、「エトス(信頼感)」です。
「エトス」とは、人をひきつけて、聞く耳を持ってもらうためのノウハウであり、人格に働きかける説得要素と言えます。
エトスの1つの要素は、「語る人の人間性」です。
「人柄」、「真摯さ」、「相手への想い」といった、この人だったら信頼がおけると思わせる人間性です。
また、聴く相手に自分と同じ価値観を持っていると思わせる「価値観の共有」もこれに含まれます。
企画プレゼンテーションであれば、いかに真摯に企画課題と向き合い、相手のことを考えこの企画を提案するに至ったかを伝えます。
エトスの2つめの要素は、「語る人の背景」です。
「地位」や「立場、「経験」や「実績」といった、この人だったらこれを語るに相応しい、聞きたいと思わせる人間的背景です。
プレゼンテーションでは、なぜプレゼンテーターとして相応しいかについてさりげなく触れます。私の場合であれば、3000本以上の企画書を書いた実績や20年以上のプランナーとしての実績といったものを伝えます。
このように「語る人の人間性」や「語る人の背景」が、伝えたいこととの関連性が高ければ高いほど、相手が信頼感を抱き、聞く耳を持ってもらえます。
プレゼンテーションの場だけでなく、日常の会議やコミュニケーションのノウハウとして、ぜひ活用してみてください。
今日のポイント:伝えたいことに合わせて、信頼感を高めよう